11月3日(祝) 12日目11月3日(祝) 地震から12日目今日は旗日で休診 今日こそは、長岡脱出だわっ!!! 新潟方面の日帰り温泉に行こうっ! そんな事を考えていたと思うが・・・ しかし・・・なぜか朝から鳴る携帯(お仕事用) 薬局の電話は夜間・休日は管理者の携帯へ転送される 『小千谷の○○ですが・・・お薬が無くなるんです・・・』 なんと! 昨日受診予定だった神経内科の患者さんだ 自宅は被害がひどく、現在実家のガレージに避難して居るが 逃げる時に薬を持ち出せず、手持ちの薬が無くなりそうだと・・・ パーキンソン病の彼女は薬が無くなれば即、体の動きに影響が出るはず 実家の住所を教えて頂き『今日中にお届けします』 薬局へ行き、診療所の許可を得て、いつもの薬を作る 小千谷への国道は通行止めだったハズだけど、どうなったか? お隣の診療所へボランティアに来ている人達に聞いたところ 『国道は応急処置が済んで復旧している』患者さんのお家への道を教えてくれた こんな場合、会社の車で行くのが良いのだろうが、道中の経路に不安あり 自分の車ならナビも有るし・・・とお届け先の住所をナビに入力して出発! ガタガタの国道を走り、小千谷に近づくにつれ、空を飛ぶヘリが増える 目的地近くまで来た時、魚野川近くの信号で停車した。 対岸に目をやり『???ここは戦場???』と思った 河川敷の広い土地に、自衛隊の基地みたいなのが出来てる ヘリが離着陸し、トラックが一杯とまっている こんな場所を基地にして、支援物資や人が移動してるんだ・・・ 小千谷に近づくと、支援やボランティアの人達や工事車両等々ですごい渋滞! ナビに従い目的地近くまで行くが、患者さんのお宅ははっきりしない しかたなく路肩に停車し、付近の住民に尋ねると 『○○さんちの事じゃないかな?』と道を教えてくれた お礼に車に大量に積んでいた水を、少し分けて差し上げる 教えられた場所に向かっていると、向こうから男性が歩いて来る (見たこと有る人だな・・・)あちらもそう思った様子 『あんた!長岡の薬局の人?』そうです~お薬もって来ました~ 『かあちゃんの薬わざわざ届けてくれたのか?ありがとう!車庫の中に居るよ!』 患者さんは、ご実家の頑丈な車庫の中に布団を敷いて寝てました。 雪国の頑丈な住宅や車庫はびくともせずですが 自宅の部屋はめちゃめちゃで当分入れないとの事。 お薬を渡して、ひとしきりお話した後、帰り際再び息子さんに会った 『こっちもようやく水が出るようになったが塩素臭くてな・・・』 長岡もしばらくはそうでした 車に積んできたお水を全部置いて、帰路についた・・・ が! 遠くに見える景色が、なんだか見たこと有るみたいな感じ もしやあれは・・・ そうです、妙見の崖崩れの現場です 車で帰宅途中に親子3人が崖崩れに巻き込まれて 男の子だけが助かったと言う現場 それがまさに目の前にありました (あそこにまだ埋まっている人が居るんだ・・・)複雑な心境でした こうして結局、旗日の今日もお疲れモードで感傷的に終わりました・・・ -続く- |